Life Economics










「経済政策を考える」と題しましたが、私の専門(産業組織論・経済政策・日本経済論・企業論)を中心に、そして経済問題に限らず、政治・社会・文化・教育など、いろいろ問題を取り上げていきたいと考えています。ご批判、ご叱正、ご要望、何でもこちらへどうぞ。

経済政策(Economic Policy)とは何か。
レストランに入って、メニューを見ながら、どれにしようかと悩む。洋品店で、この冬はどんなセーターにしようかとあれこれ物色する。自動車や住宅の購入も含めて、何にしようかと考えて、そしてどれかを選んだ瞬間、あなたはすでに経済政策の問題を解決したことになります。そう、予算が限られていること(有限の資源・お金)と選ぶものがたくさんあること(多数の選択肢)、この2つの状況があれば、それはもう経済問題、そしてどれを買うか考えることはまさに経済政策の問題を考えることであり、何かを購入した時点で、あなたはその政策問題を解決したことになります。

希少性無限欲望、これが経済問題の本質。経済政策は、この経済問題をより望ましい方法で解決しようとすることです。その「より望ましい方法」
を考えることが、さまざまな問題に関わってくることになります。さて、これからいろいろな問題を取り上げたいのですが、はじめに、経済政策を構成する3つの言葉について、順次考えてみましょう。

Economic
Economic

Policy
Industrial
Organization
Japanese Economy

希少性

 
辞書を引くと、「まれなこと、非常に少ないこと」と書いてありますが、それならどれくらい少ないと希少なのか、と突っ込みたくなったあなた、経済学的センスは十分です。何と比べて少ないのか多いのかは、いつの場合も議論の根本なんです。
 そして、この世で希少でないものなど、実は一切ありません。あるとしても、それはあくまでも相対的なはずです。水も空気も、環境も資源も、そして時間も命も。希少と考えるからこそ、その大切さ、尊さに思いが至るのではないでしょうか。
 相対的な視野をもって、あらゆるものの尊さに目を向けること、これが政策問題を考えるときの基本的な構えです。

 
 Q.希少と思うもの、希少ではないと思うもの、それぞれユニークな例を考えてみてください。


無限の欲望
 人間は、なんて欲張りなんだ、と思ったことはありませんか。たしかにそうです。金持ちほど欲張りなのもたしかでしょう。35年前は、我が家に白黒テレビが来て、家中で大騒ぎをしました。今は、カラーテレビが3台、4台は当たり前。大画面だ、BSだと、欲望には際限がありません。
 「いや、水を飲み、何かを食べなければ人間は生きていけないんだから、欲望の何が悪いんだ」と言いたい人。あなたは経済学の勉強に向いています。
 生命に関わる欲望から、もっと高級なバーボンが飲みたいという欲望まで、欲望の種類にも際限がありません。その欲望のうち、どれから満たしていくか、それが大問題。この問題を解決するためには、希少性との相対的な関係を考えること、そしてその方法について考えることが必要になるのです。
 
 Q.人間にとって基本的な欲望とは何でしょうか。人間にとって不必要な欲望はあるのでしょうか。考えてみてください。
 

り望ましい方法
 数が少ないこと、無限の欲望。この矛盾する両者の間に何とか折り合いをつけること。これが政策問題の本質ですが、どんな折り合いの付け方があるのでしょう。
 パンは1つ、兄弟は2人。お母さんが取るべき方法はいくつかあります。
 @今日のテストの成績に応じて食べさせる。
 A腕相撲で決める。
 B小さいから弟に食べさせる。
 C半分ずつにする。
 D兄弟2人で話し合わせる。
 Eお母さんの気分で決める。
 F2人には食べさせず、お母さんが食べる。
 G犬のポチにあげちゃう。
 H喧嘩をさせて勝った方。
 Iパンを腐らせてしまう。
 Jサイコロを転がして決める。
 K神様に聞いてみる。
  さて、あなたはどの方法がいいと思いますか。そこに政策問題を考える鍵が隠されています。

 Q.どれかを選んだら、その理由を考えてください。それぞれの方法の良い点、悪い点は何ですか。

 
 さて、以上の3つの言葉をどのように考えましたか。
 経済政策の本質はこの3つに集約できます。希少性と無限の欲望は経済問題の本質でもあります。そして、その経済問題を、より望ましい方法で解決することが経済政策の課題になります。
 → <経済政策講義ノート>

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