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消費生活アドバイザーへのご招待 |
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1.消費生活アドバイザーとは
試験は、1次試験と2次試験があります。
・各科目とも5問中2問を選択する形式か、語群から選んで空欄を埋める方式。 ・2次試験は、合格基準がAからEのランクで、C以上となっています。 ご覧のように、消費生活アドバイザーの試験科目と範囲は、他の資格試験と比較しても、類を見ない多さです。消費者問題はもとより、衣食住に関する知識、行政や法律に関する知識、経済学・経営学・統計学から、医療・福祉・社会保障に関する知識、さらにエネルギー問題や環境問題など生活に根ざした問題も数多く出題されます。そのうえ、関連するデータや資料に関する知識も問われるため、現実の社会の動きにも敏感でなければなりません。 また、1次試験は選択式ですが、2次試験の論文試験では知識だけではなく、あるテーマについて自分の意見を要領よく短時間に書き上げる文章力も必要になります。もちろん、ワープロではなく手書きです。論文の基本である序論・本論・結論、あるいは起承転結といった文章構成力も問われることになります。 実際、過去24回の試験の最終合格率は、平均で18%程度と、かなりの難関といえるかもしれません。合格までに2年、3年かかる人も多いようです。だからこそ、この難関をくぐりぬけた消費生活アドバイザーは、消費生活のプロフェッショナルと言えるのではないでしょうか。 4.なぜ、経済学部の学生に消費生活アドバイザーを薦めるか この資格に関心のある人には、もちろん資格取得を目指してがんばって欲しいと思いますが、資格を取ることよりも、むしろそのために行う勉強にこそ意味があると考えています。たとえ最終的の合格できなかったとしても…。 では、なぜ、消費生活アドバイザーを薦めるのか、その理由を話しておきましょう。それは第1に、経済学部での勉強が役に立つからです。試験内容から分かるように、経済原論、経済統計、財政学、金融論、日本経済論、経済政策、租税論、地球環境論、社会保障など、経済学部で勉強する内容が消費生活アドバイザーの試験範囲の半分程度を占めているからです。もちろん、残りの分野については独自に勉強する必要がありますが、選択科目で民法や企業論、マーケティング論などを取れば、試験に必要な範囲の8割程度はカバーできます。残るのは、衣食住と消費者関連の法律の勉強ぐらいでしょうか。 第2に、この資格取得に最も有利な学部が経済学部だからです。これまで経済学部には、たとえば、公認会計士や税理士なら経営学部、弁護士や裁判官になるなら法学部、臨床心理士になるなら心理学部、医者になるなら医学部といったような直結する資格が、残念ながら見当たりませんでした。公務員試験も決して不利ではありませんが、他の学部でも大して変わりません。 しかし、消費生活アドバイザーに関しては、その試験範囲から分かるように、経済学部が最も有利な学部といえます。たとえば、衣食住に関しては家政学部、法律に関しては法学部、企業経営に関しては経営学部でしょうが、これらの学部の多くの人が最も苦手とするのが経済関係科目なのです。その意味でも、経済学部こそが最も有利な学部ではないでしょうか。 さらに、資格取得という目標を持つことで授業への態度も大いに変わると考えます。それと同時に、多くの科目を勉強する過程で、何らかの問題意識を持つ重要な契機になると思うからです。とくに、消費生活は日常的なことですが、これが経済学とどのように結びついているかを、自らの問題として考える重要な機会を与えてくれると思うからです。 第3に、この資格、じつは4年前(平成13年)まで受験資格は満28歳以上でした。しかし、平成14年度の試験から年齢制限がなくなり、学生でも挑戦できるようになりました。こんなチャンス、活かさない手はないでしょう。もちろん、今のところ学生の合格率は低いようですが、だからなおさら、この資格を持つことの価値は大きいといえます。この資格を持った学生は、今のところ数えるほどしかいません。就職活動の有力な武器になることは間違いありません。というよりも、この試験に合格するような学生は、たとえ資格がなくても企業が必要とするような人材であるとは思いますが。 第4は、逆説的ですが、この試験が簡単ではないからです。司法試験や公認会計士試験ほどではないにしても、かなり難しい部類の試験に入ります。大学の先生でも、何の準備もなければ合格することは無理です。おそらく、試験のための勉強には最低でも半年以上は必要でしょう。そんな難関だからこそ、目標にする価値があるのです。試験勉強も、単なる暗記だけでは無理です。特に2次試験の論文は明確な問題意識と、それを的確に表現する能力も問われます。面接試験では、何を聞かれるか分かりません。人柄・人格から問題関心の広さも問われます。私個人としては、この資格に合格することは大学の授業の10〜20単位分くらいの価値はあると思っています。 5.最後に 実際の受験に関しては、この試験の概要を理解したうえで、2年生の学年末試験が終わった頃から本格的な受験準備を始めるのが理想的です。そして3年の秋にある試験を受け、最終的な合格発表は翌年の2月頃ですから、就職活動にも間に合うはずです。試験勉強の内容は、卒業論文にも活かせるはずです。これはあくまでも理想的なパターンですが、自分なりのスケジュールを立てることが大切です。 最後に確認ですが、私は、決してこの試験制度を運営する日本産業協会の回し者でも、認定機関である経済産業省の手先でもありません。ただ、経済学部での勉強を活かせる資格の一つとして、この資格試験への挑戦を提案しただけです。もちろん、他の資格や試験に挑戦することも、大いに価値のあることだと思います。 何らかの目標を立てることは、それに付随して多くの果実をその人に与えてくれるはずです。それが稀有壮大な目標であろうと、あるいは些細な目標であろうと、そんな目標すら持たない人間は、じつは多くの幸せの種を拾いそびれていることになるのです。だからこそ、少しでも自分にとって意味のある、そして価値のある目標を立てて欲しいと思うのです。 特にヒューマンエコノミー学科の学生の皆さん。この学科は人間と経済を考えるための学科です。消費生活は、最も人間的で、しかも経済に関わる最も大切な生活の一部です。人間と経済に関わる諸問題を考えるための一つの手段として、消費生活アドバイザーという資格試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。 |
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